さて、今回はプラグインイコライザー(EQ)特集。
数あるエフェクトの中ではメジャー選手ですな。
基本的には特定の周波数帯域をブーストしたりカットしたりする目的で使用するエフェクトなので
「EQなんてどれも一緒!」
というイメージを持つユーザーも多いと思うが、積極的な音作りに使用することもあり、使い勝手や得られる効果を考慮すると意外と差があったりする。
だからこそEQにも定番や名機というものが存在するわけだ。
最近では、そんな名機のモデリングプラグインも増えており、一般ユーザーでも名機の質感を体験できるようになってきている。
え?実機とは全然違うって?
んなこた関係ない。
だって実機をいじったことなんてないんだから。
使ってみてよければそれでいいじゃない。
ということで、今回は名機のモデリングプラグインと、定番のプラグインを集めてみた。
Renaissance Equalizer
Wavesのド定番EQ。
2、4、6バンドが用意されており、EQカーブが視覚的に確認出来るので非常にわかりやすい。
ブースト時も音がきれいにそのまま持ち上がるといった感じで、原音に忠実でナチュラルな加工が出来る。
Waves Q10
こちらもWavesの定番EQ。
Q10は10のバンド数を持つEQ。
Renaissance Equalizer同様、原音に忠実でナチュラルな加工が出来る。
バンド数が多いのでかなり細かなEQ処理が出来るが、筆者のようなミキシングド素人が使うとやりすぎになる可能性も否めない諸刃の剣。
Waves H-EQ
同じくWavesのEQ。
リアルタイム周波数スペクトラム・アナライザーを搭載しており、周波数成分をリアルタイムで確認しながらEQ処理が行える。
また、いわゆる7種類の異なるエッセンス的機能も付いており、特性を切り替えることが出来る。
MS処理も可能で、MidとSideの成分にそれぞれ別のEQを適用するこも可能。
想像しただけでよだれが出るEQ。
筆者が今一番欲しいEQでもある。
Pultec EQ
Pultes EQ(パルテックEQ)は真空管回路を採用したビンテージイコライザー。
ブーストとカットのツマミが独立していることが最大の特徴で、同じ周波数帯域でブーストとカットを同時に行うことで得られる効果が有名。
また、インサート時、ブースト時に得られる独特の質感も人気の理由。
現在では様々なブランドがパルテックEQのレプリカやモデリングプラグインをリリースしている。
Waves PuigTec EQP-1A + MEQ-5 EQ
WavesのパルテックEQモデリングプラグイン。
パルテックEQの代表格であるEQP-1AとMEQ-5をモデリング。
Universal Audio Pultec EQ
Universal AudioのUAD-2プラグイン。
EQP-1A、MEQ-5の他に、ハイ/ローカット用のHLF-3Cが含まれている。
使用するには同社のDSPアクセラレーターもしくはDSP搭載オーディオインターフェースApolloシリーズが必要。
IK Multi Media Vintage Tube Program Equalizer
こちらはIK MultimediaのパルテックモデリングEQ。
意外と言ったら失礼だが結構評判は良かったりする。
SOFTUBE TUBE-TECH PE 1C Native
こちらはTUBE TECHというブランドのPE1Cというイコラーザーをモデリングしたプラグイン。
・・・パルテックじゃないじゃん!
と言われそうだが、写真を見てもわかるとおりPE1CはパルテックEQをモデルにしたEQの代表格。
その実力は折紙つきで現在まで約20年にわたりプロフェッショナルの場で愛されている。
Neve 1073
Neve 1073はマイクプリとEQからなる非常に有名なチャンネルストリップ。
ブースト時に得られる質感は強烈な艶と存在感を放つ・・・・らしい。
特にハイシェルビングが良い・・・・らしい。
ま、実機をいじったことが無いので実機の話は出来ないが、後に紹介するWavesの「Schepe 73」の話をすれば、ボーカルに挿してプリアンプでちょいと回して高域をキュっと持ち上げてやると、それだけでうっとりとしてしまうボーカルに変身する。
単純な操作と明快な効果。
たしかに素晴らしい。
Universal Audio Neve 1073 Preamp & EQ Plug-In Collection
Universal AudioのUAD-2プラグイン。
最新技術であるUnisonテクノロジーを採用しており1073の再現度合は非常に高いと言われている。
ただし、使用するには同社のDSPアクセラレーターもしくはDSP搭載オーディオインターフェースApolloシリーズが必要。
また、Unisonテクノロジーを体験するためにはApolloシリーズが必要になる。
Waves Scheps 73
Wavesの1073モデリングプラグイン。
UAD-2オーナー以外であればこちらが本命になるだろう。
Waves V-EQ3 / V-EQ4
こちらもWaves。
1073と1066(1073と基本的に同じつくりだが周波数帯域が異なるチャンネルストリップ)のEQ部分をモデリングしたプラグイン。
V-EQ3は3バンド、V-EQ4は4バンド。
IK Multimedia EQ 73
こちらはIK MultimediaのT-RackSシリーズの1173モデリングプラグイン。